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ニュースリリース

CC-Link/CC-Link IE エネルギー管理通信機能を新たに搭載!

CC-Link協会(CLPA/会長:関口 隆 横浜国立大学名誉教授/幹事会社:IDEC株式会社、株式会社デジタル、日本電気株式会社、住友スリーエム株式会社、コグネックス株式会社、上海電機菱電節能控制技術有限公司、三菱電機株式会社)が普及活動を実施しているオープンフィールドネットワークCC-Linkでは、新機能として制御対象機器の消費エネルギー情報をネットワーク経由で収集する「CC-Link/CC-Link IEのエネルギー管理通信機能」を発表いたします。

1.開発の背景

近年、様々な分野で省エネルギーに対する試みが実施され、FEMS(Factory Energy Management System)やBEMS(Building Energy Management System)などエネルギー管理システムが提唱されております。
FEMSにより、工場内のエネルギー消費状況や設備稼動状況のきめ細やかな監視と、高い生産性、省エネルギーを両立した生産設備の実現が可能となります。このFEMSを実現するためには、

  • (1)低コストできめ細やかなエネルギー消費状況の監視と管理
  • (2)インバータなどの制御機器に対する待機状態などの省エネルギーモードの追加とコントローラからの省エネルギー制御
  • (3)1製品生産当りのエネルギー消費量の把握や生産工程毎のエネルギー消費を把握するために、エネルギー管理システムと生産管理システムの連係

が必要となります。
これらは、FA用ネットワークシステムとそれに接続する機器にエネルギー管理機能を組み込むことにより、実現が容易になります。

(1)市場の動向(省エネ取り組み強化)
・2010年4月の省エネ法改正により、製造現場のエネルギー見える化、省エネ製品の投入、生産プロセス改善による省エネへの取り組みが活発化しております。
・製造業におけるエネルギー消費のなかで、工場内生産設備が大きな割合を占めております。
(2)工場の省エネに関するお客様の要望
・きめ細かいエネルギー監視により操業を最適化したい。
・ライン休止時などの更なる省エネルギー化を実現したい。
・きめ細かいデマンドコントロールを実現したい。(契約電力以上に消費しないよう調整したい。)
・製品単位あたりのエネルギーコストを削減したい。

2.エネルギー管理通信機能の概要

CC-Link/CC-Link IEを利用し、生産情報だけではなく、エネルギー情報の監視、制御を実現します。

(1)Energy Management Machine(EMM:エネルギー管理の対象で工場、生産ライン、装置、機器などを示します。)によるエネルギーの監視、制御
工場全体や生産ライン単位でも機器単位と同等なエネルギー監視、制御が可能となり、エネルギーの監視、制御コマンドにより、エネルギー管理が容易になります。
(2)エネルギー監視
機器のエネルギーデータ(名称、単位、サイズ)と、制御コマンドを統一化することにより、機器、装置レベルのエネルギー消費のモニタ、分析ができます。
(3)エネルギー制御
機器の運転モード(通常運転、省エネ運転)の指定ができ、昼休憩などの短時間停止、混流生産での品種ごとの装置稼動制御を実現できます。
(4)生産、制御情報とエネルギー情報の共存
エネルギー監視、制御コマンドを、CC-Link/CC-Link IEを利用して送受信することで、一般制御とエネルギー監視、制御の混在ができます。

3.お客様のメリット(期待される効果)

(1)エネルギー情報収集の容易化と機器、装置レベルの監視
生産システムの機器、装置レベルのエネルギー消費をネットワーク経由でモニタ、分析でき、エネルギー消費の最適化を図ることができます。
(2)機器、装置レベルの原単位データの把握と省エネ対策立案の簡易化
装置ごとのエネルギー原単位の把握など、きめ細かいコスト計算を実現でき、新しい装置への更新など生産システムの更なる省エネルギー化を実現できます。
(3)昼休み、週末などのライン休止時の待機消費電力の削減
昼休みなど短時間の生産停止など、装置の稼動制御(停止、待機⇔稼動の変更)を自動化し、生産システムの更なる省エネルギー化を実現できます。
(4)きめ細かいデマンドコントロール(契約電力以上に消費しない調整)
契約電力以上の電力消費が予測される場合、ネットワーク経由で指定した装置をシャットダウンしたり、省エネモードに変更してデマンド制御を行うことができます。

4.エネルギー管理通信機能の展開

10月下旬に仕様書をCC-Link会員向けに公開し、同時にセミナーなど各種施策を通じて開発支援を行い、機能の実装と普及をはかります。尚、CC-Link/CC-Link IE対応機器へエネルギー管理通信機能を実装するための関連仕様を2013年4月目標で検討します。

  • (1)SLMP(Seamless Massage Protcol)仕様拡張:エネルギー管理通信用コマンド、通信方式の追加
  • (2)CSP+(CC-Linkファミリーシステムプロファイル)仕様修正:エネルギー管理通信関連項目の追加
  • (3)エネルギー管理通信機能コンフォーマンステスト仕様詳細化
お問い合わせ窓口

CC-Link協会(CLPA)
〒462-0825
名古屋市北区大曽根3-15-58 大曽根フロントビル6階
TEL:052-919-1588 FAX:052-916-8655
URL:https://www.cc-link.org/