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CC-Link IEは物理層にギガビットイーサーを採用しておりますが、通信の定時性、高速性を確保するために、プロトコルにTCP/IPは使用しておりません。しかし、現場では、Ethernet機器（TCP/IP通信）が数多く存在し、CC-Link IEとこれらEthernet機器（TCP/IP通信）を一緒に使用したいという要望が増しておりました。
このような状況の中、CLPAはCC-Link IEでTCP/IP通信を可能となる「IP通信機能」を2012年3月に追加し、仕様書をリリースいたします。

• 1. イーサネット機器からCC-Link IEのデバイス機器へアクセス可能
  イーサネット機器は、IPアドレス（ネットワーク番号と局番）を指定することでCC-Link IE上の機器へアクセスすることが出来ます。
• 2. イーサネット機器からイーサネット機器へCC-Link IEを経由してアクセス可能
  イーサネット機器は、IPアドレスを指定することで、CC-Link IEを経由した先に存在するイーサネット機器に対してアクセスすることが出来ます。これにより、現場PCからホストサーバーのファイルを読み出すことも可能になります。
• 3. ネットワーク敷設コストを削減
  従来、IP通信を行うためにはCC-Link IEとイーサネットの二つのネットワークを敷設することが必要でした。CC-Link IEにIP通信機能を設けることでTCP/IP通信用のEthernetを併設する必要がなくなり、ネットワーク敷設コストを削減することが出来ます。

以上のように、CC-Link IEは、多くのユーザーに望まれていた“TCP/IPのデータ送受信”にも応えることができるようになりました。ネットワーク技術に対するニーズが益々多様化しつつある昨今、今回のバージョンアップは､皆様を強力にバックアップしうると確信しております。
CC-Link協会では、今回のCC-Linkのバージョンアップを新たなる出発点として、今後もFA分野の技術革新に寄与すべく､国内外の枠を越えてCC-Linkの普及活動に尽力して参ります。