タイのバンコクで2月に行われた開所式には多数の業界関係者が参加

Vol.8 Special Report

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新支部開設

メキシコとタイに新たな支部を開設
現地に根ざした普及活動を展開

CC-Link協会(CLPA)は2016年2月から3月にかけて、メキシコとタイに支部を開設した。これにより、海外支部は10を数えることとなり、製造業の発展が著しい両国に新たに拠点を設けることで、CC-Link IEをはじめとしたCC-Linkファミリーの普及・推進を加速させる。

メキシコは豊富な労働力や政府の支援策などを背景に製造業が拡大中だ。特に自動車産業は北米への輸出拠点として有利なこともあって、日本をはじめ各国の自動車関連メーカが製造拠点を設ける。メキシコの輸出総額のうち、3割弱は自動車とその関連部品によるものだ。また産業用機械も1割強を占めており、いずれも2ケタ成長を続けることでメキシコ経済を牽引する成長産業となっている。
タイも同様に日本の自動車関連メーカなど製造業の進出が相次いでいる。輸出金額で最大を占める品目は自動車とその関連部品だ。また食品メーカも集積しており、食品関連産業の輸出は、2016年は前年比5.8%増が見込まれている。いずれも国際的な競争力を高めるために自動化に対するニーズが盛り上がっているところだ。
CLPAは、両国のこうした環境を背景に、いち早いCC-Linkファミリー普及着手を目的に支部を開設した。メキシコでは「生産性や現場の安全性の向上を実現する手段として、CC-Link IEへの期待が高まっている」(メキシコ支部代表のAna Erika Vargas)が、現地の技術者トレーニングなどは米国支部で行っており、十分な支援をメキシコに届けることは困難だった。またタイでは「CC-Link IEはIndustry 4.0のコンセプトを実現させる手段として関心が持たれている」(タイ支部代表のBovon Thiansawat)。
両支部では今後他の支部同様に、各種のセミナーや展示会でCC-Linkの認知度向上と普及を図る。支部開設により、現地ユーザや技術者と同じ言語や文化を共有するスタッフによる活動が始まる意義は大きく、普及にさらに弾みがつくことが期待される。

Ana Erika Vargas氏メキシコ支部 (CLPA-Mexico)代表

「メキシコ企業がグローバルに活躍の場を広げる機会を作っていきたいと考えています」

Bovon Thiansawat氏タイ支部 (CLPC-Thailand)代表

「関連業界と協力関係を築き、タイの製造業にCC-Linkを普及させていきます」

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