Vol.7 Interview

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PROFIBUS & PROFINET International

「データ量増大に備えて
CC-Link IEとの接続で広帯域化進める」

—PIがCLPAと協力関係を結ぶことにした理由を教えてください。 Schneider氏産業用IoTやIndustry 4.0が進展する中で、産業用ネットワークがどのような貢献をしていけばよいか、1年ほど前からお互い検討を続けてきました。その結論が、CC-Link IEとPROFINETの相互接続性強化を目指すことだったのです。
CC-Link IEとPROFINETは成り立ちや発展した環境が違い、得意とするマーケットもそれぞれ異なるため、お互いを補完できると考えています。CC-Link IEの大きな特徴は1Gbpsの広帯域性にあると考えています。PROFINETもオプションで1Gbpsは可能ですが、今後生産現場だけでなく管理部門も含めて製造業全体がネットワークでつながるようになると、データ量は増大し、広帯域性はさらに重要になってきます。
一方、PROFINETの強みの一つは、FAだけでなくプロセス産業もカバーしている点です。相互接続により、プロセス産業のユーザにも新たな選択肢を提供できるようになります。
—パートナやベンダにとってはどのようなメリットがあるのでしょうか。 Schneider氏現在、CC-Link IE対応製品を提供するベンダがPROFINET対応を行いたい場合、また逆にPROFINET対応製品のベンダがCC-Link IEにも対応したい場合、それぞれ新規に通信インタフェースを開発する必要があります。制御機器としての機能はほとんど変わらないにもかかわらず、ネットワークの規格が異なるためにそれぞれ個別に開発せざるを得ません。
相互接続が実現すれば、一つの機器がそれぞれのネットワークのインタフェースのまま使用可能になります。パートナやベンダにとっては市場が一気に広がることになり、事業拡大が期待できます。
—2016年中の共通仕様策定・公開に向けて、どのように取り組んで行かれますか。 Schneider氏正直なところ2016年中というのはタフな目標ですが、CLPAと協力して実現したいと考えております。ワーキンググループにはCC-Link IEやPROFINETの対応製品を開発するベンダも入っており、仕様が固まれば製品の市場投入まではそれほど時間はかからないと思います。CLPAとPIで密な協力関係が構築できれば、それを核に将来的に他の産業用ネットワークにも関係を広げていくことも可能になるでしょう。

Karsten Schneider氏PI会長

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